リンのハワイ出産日記

日本在住の中国人嫁が日本人夫と力を合わせてハワイで出産するまでの記録

妊娠中一番辛かったこと

リンです (⌒▽⌒)

妊娠中一番辛いと感じたのはいつですかとよく聞かれます。私は妊娠期間の状態に恵まれていて、つわりはほぼなく、体調も妊娠前とほとんど変わらず毎日元気に過ごしています。お腹が大きくなるにつれて腰痛やむくみなどの不調が生じると先輩のママ友から聞いていましたが、そういう不調もほぼありませんでした(笑)。

そうして臨月まで完璧と言えるほどの妊娠生活を過ごしてきましたが、ハワイに来てせっかくだからと海に入ったりしたせいか、うっかり風邪を引いてしまいました。それもここ5年に引いたことのないほどの風邪で特に全身の筋肉痛がひどく、これまで楽だった私でも「ああ、妊娠って大変なんだ」と思わせられるほどの苦痛でした。それでも寝込んでいるとどんどん辛くなるので日課の散歩は続け、二、三日で回復しました。

やはり健康が一番ですね。親からもらった健康な身体に感謝します。そしてこれからもよく運動して健康な体を維持したいと思います。

アメリカの薬の処方について

リンです (⌒▽⌒)

ハワイに来てからは週に一度、妊婦健診で産婦人科に通っています。私は元々貧血気味で、そのことを言ったら市販の妊婦用鉄剤サプリメントを飲むと良いと先生に言われました。その後うっかり風邪を引いてしまい、先生に相談した時も、症状がひどい場合は薬局で風邪薬を買って飲めば良いとのことでした。

無保険の私だからなのか、アメリカの医療費が高いからむやみに薬を処方しない方針なのかは不明ですが、基本的にお医者さんは薬を処方せず、市販のサプリメントまたはお薬を勧めてくれていました。

ちなみに鉄剤のサプリを買ったのですが、粒が大きすぎて、飲むたびに吐き気がしてしまいます。アメリカ人は体が大きいだけでなく、喉も大きいのでしょうか(笑)。

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ハワイで出産する理由

リンの夫です。

今回は私たちがハワイで出産すると決めた経緯について。

これは微妙に込み入った話で人に説明する時にいつも難儀するのですが、ざっくり言うと子供に二つの国籍を持たせて二つの苗字を持たせるためです。

まず、うちは日本人(私)と中国人(嫁)の国際結婚で夫婦別姓です。中国の他の地域がどうかは分かりませんが、嫁の実家がある福建省の一部では、田舎だからか自分の子孫に家を継がせる(つまりは家の姓を名乗らせる)ということを非常に重視する人が多く、また一人っ子政策により近年一人っ子同士の結婚が増えたことで結婚の際に将来生まれる子供の第一子は男親の姓、第二子は女親の姓にする、といったような取り決めをする風習が出来ているほどです。嫁の父親(つまり私のお義父さん)も例外ではなく、少なくとも子供を一人は嫁の姓にするように、と言われました。

ただ、もし子供が複数できた時に兄弟で姓がバラバラになるのは何となくイヤだなーと思い、私が婿に入って私も子供もみんな嫁の姓、という方向で検討していました。しかし私の実の父親が、現在日本に住んでいて子供も日本で育つ可能性が高いのであれば、ことさら差別の対象になりかねない中国姓を名乗らせるのはダメだ、と言い出しました。これからの時代そんな了見の狭い差別するような奴はこっちから願い下げじゃ!と一悶着ありつつ、それぞれの意見を納得させる方法を模索することになりました。

そしてある時、子供を二重国籍にできれば全ての条件をクリア出来るんじゃないか、ということに思い至りました。日本も中国も二重国籍を認めていないため日本と中国の二重国籍は出来ないのですが、アメリカは出生地主義のためアメリカ国内で生まれた人間はアメリカ国籍を取得することが可能です。また日本は血統主義のため親が日本人なら子供も日本国籍になります。つまり、アメリカで生まれた日本人の子供は(一部条件付きではありますが)アメリカと日本の二重国籍となります。するとアメリカ国籍は嫁の姓、日本国籍は私の姓にすることが可能になります。ということでアメリカで出産すべく具体的に検討を開始。場所はアメリカのどこでも(あるいは出生地主義の他の国でも)良かったのですが、日本人が出産した情報が多くノウハウが手に入りやすい、かつ気候も良く妊婦がリラックスして過ごせそうなハワイにしました。

もちろん日本での出産と比べて費用面での負担は増えるのですが、うちは結婚式をしていないためその分は多少の手持ちがある。またある程度のリスクは取らないと何も出来ないと考え、ハワイでの出産を決断しました。

アメリカで出産するにあたっての基本姿勢

リンです (⌒▽⌒)

アメリカで出産する場合はなるべくお腹を隠してこっそり入国して…みたいな話を聞いていたのですが、色々調べたところ、アメリカで出産すること自体が違法である、という法律の文言はなかったので(合法という文言もないですが)、出産の費用を払えて、アメリカに不法滞在せずきちんと定められた滞在期間内に帰国することを約束できるなら、基本的に問題はない、と思っています。

なので私たちは何かを隠したり嘘をついたりということはせず自分たちの状況を正直にアメリカ当局に説明する、という基本姿勢を決めました。ビザの申請から入国審査までその基本姿勢を崩さず、アメリカに滞在する目的や期間を説明し、必要な滞在期間の許可を得て入国しています。もちろん自分たちは無保険ですが、基本的な出産費用を支払う能力はある、また出産後はきちんと日本へ帰ることを証明する書類をしっかり提示し、自信を持って説明をしました。

同時期にトランプ氏が大統領に当選したりと不安な点もありました。またアメリカ出産をした日本人や中国人は大勢いて、それぞれの考え方があると思います。あくまで私たちの個人的な考え方として、上記のような基本姿勢で今回の出産にあたりました。